【完】君の笑顔
何度も捕まる信号に、次第に焦っていく気持ち。
こうやって赤から青に変わるのを待っている間にも、岡本さんは発作を起こしているんじゃないか、とか。
考えてはいけないけれど、それでも悪い方向の事を考えてしまう。
不安で、心配で僕の方が発作を起こしてしまいそう。
とにかく無事に見つけて、発作が起きる前にここから病院へとつれて帰る。
こんなに僕が焦って、不安になって心配な思いでいるなんて
きっと岡本さんは思っていないだろうな。
聖と岡本さんがまさか同じ思考だったとは。
今回は本当に聖にお礼を言わないといけない。
聖が僕の家にいなかったら、岡本さんが病院を抜け出した事にまだ気付いていないと思う。
……前々から綿密に計画を立てて実行するなんて。
聖と、岡本さんは本当に悪知恵が働く。