【完】君の笑顔
周りの意見
「高橋君、お昼一緒にどう?」
お昼のピークを過ぎた辺りの時間帯。
時間を忘れてパソコンに見入っていた僕に、清水先生が声をかけてくれた。
「あ、はい。行きます」
パソコンにセキュリティロックをかけて待機状態にしてから席を立つ。
「清水先生もお昼まだだったんですか?」
「混むから時間帯を少しズラそうと思ってね」
食堂への廊下をにこやかに笑いながら歩く清水先生。
普段不規則な生活をしているので、決まった時間に食べなくても平気。
だから、少し食べるのを早めようが遅くしようが問題無かった。
緊急に手術に入って何時間もかかる事があるから、食べれる時に食べていた方が良いけれど。
食堂は時間をズラしたから人が疎らで簡単に席に座る事が出来た。
「久しぶりに頼んだな」
嬉しそうにスプーンを口へと運ぶ清水先生を見て笑いながら、僕は定食へと箸を付ける。
「心ちゃん。傷も順調に回復してるね」
「はい。抜糸ももうすぐですし、それが終われば退院ですね」