【完】君の笑顔
何のアドバイスもいただけませんか……。
僕は清水先生に軽く頭を下げて、自分の席へと戻る。
人に頼らず、自分でどうにかしろと言う事だろうけど。
どうすれば良いのか僕には分からない。
傷、ねぇ。
傷。
傷……。
僕は椅子に背を預けて天井を仰ぐ。
焦っても駄目。
[苦労するからねぇ。]
苦労……ねぇ。
その苦労を経験している今、思うけれど。
この苦労で岡本さんが治るんだと思えば、全然疲れなんて感じない。
方法がなかなか思い浮かばないけれど、もっと頑張ろう。
ただ、そう思った。