【完】君の笑顔
朝からこんな食事ばっか摂って……
空いた袋をゴミ袋にまとめて入れながら考える。
「なぁ、聖」
「ん?」
声をかければTVへの視線を僕へと向けて首を傾げる。
この間も右手はお菓子の袋と聖の口を行き来しているけれど。
聖が食べているのは殆どチョコレートが使われているこのお菓子達。
「もし病気になってさ、これ全部食べられなくなったらどうする?」
唐突に突き付けられた質問に、聖はあからさまに嫌な顔。
「えーやだ。死んじゃう」
「食べたら発作起こして死んじゃうの。食べなかったら生きれる。
それか手術を受ける。そしたら体に傷ができるけど、甘いものは少しずつ食べれるようになる」
僕の話を聞いて、考え込む聖。
答えを待つ間、僕はテーブルの上を片付けていく。
「……俺なら一番最初の選ぶかなぁ……」
しばらくして答えた聖。
「最初?」
「ん。食べたら死んじゃうっての。
俺は手術したくないし……好きな物我慢して長生きするよりも、好きな物をおもいっきりいっぱい食って死んだほうが満足だなー」