【完】君の笑顔
……おかしい。
絶対におかしい。
何も根拠が無いけれど、苛々していたしさっきの僕に対しての態度もそう。
具合が悪いのでは……?
直感でそう思った僕は、岡本さんが中庭へ出る前に走っていき腕を掴む。
いきなり掴んで軽く引っ張った為、岡本さんの体は何の抵抗もなく僕の方へと引き寄せられる。
感知した自動ドアが開いて、外の冷たい風が中に吹き込んできて少し寒い。
「何?」
岡本さんは僕を怪訝そうな顔をしながら見上げる。
良く見れば、顔も若干赤い気がする。
僕は岡本さんの表情など気にせずに、岡本さんの頬に触れた。
……熱い。
かなり熱い体温に思わず眉を寄せる。
岡本さんの体温によ%