【完】君の笑顔
「……何してんの?」
僕の行動が理解出来てないみたいで不思議そうに見る岡本さん。
……自覚無いの?
それともキツ過ぎて考えるのすら辛いとか……?
「……熱いです。部屋に戻りましょう」
とにかく。
悪化しないうちに処置を。
岡本さんの手を引いて部屋へと戻るため歩きだす。
「熱いから外で涼もうと思ったのに……」
そんな呑気な事を言いだす岡本さん。
体に負担がかかる事はなるべく無い方が良いのに。
「熱あるのに寒いところへ行ったら尚上がるよ。他に症状ない?頭痛いとか、喉が痛いとか……」
ぽかんと考え歩きながら考え込んでいる岡本さん。
……キツいのか、歩調がゆっくりになっている。
僕は、その速度に合わせながら部屋へと向かった。