【完】君の笑顔





「……何してんの?」



僕の行動が理解出来てないみたいで不思議そうに見る岡本さん。



……自覚無いの?



それともキツ過ぎて考えるのすら辛いとか……?




「……熱いです。部屋に戻りましょう」



とにかく。



悪化しないうちに処置を。




岡本さんの手を引いて部屋へと戻るため歩きだす。




「熱いから外で涼もうと思ったのに……」




そんな呑気な事を言いだす岡本さん。




体に負担がかかる事はなるべく無い方が良いのに。




「熱あるのに寒いところへ行ったら尚上がるよ。他に症状ない?頭痛いとか、喉が痛いとか……」



ぽかんと考え歩きながら考え込んでいる岡本さん。


……キツいのか、歩調がゆっくりになっている。


僕は、その速度に合わせながら部屋へと向かった。








< 52 / 268 >

この作品をシェア

pagetop