【完】君の笑顔






しばらくして、額から手を離そうとした時。




今までしっかり閉じられていた岡本さんの目が、勢い良く開いた。



起きないと思っていた為、少し驚く。




「起こしちゃいました?
すみません」



僕が触れたから起きてしまった。


ニッコリと笑い、岡本さんを見る。




岡本さんは、まだ目が完全に覚めないらしく、視線を僕や天井に泳がしていた。




「今何時?」




しばらくして、やっと口を開いた岡本さんは寝起きの微かに擦れた声で時間を聞く。




「8時ですね」



時計を見て教えてあげると、岡本さんはそっか……と呟いた。




「おでこに冷えピタ貼ったし、氷枕もしておいたんで大分楽になると思いますよ」


「……後コレ」





買ってきたアイスが入っているコンビニの袋を差し出した。








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