【完】君の笑顔





「夏場の天の川とかも良いよね」


「分かる!ってか高橋良く分かって……」



珍しく僕の発言に乗ってきて盛り上がっていた岡本さんは、ハッと我に返ったかのように黙る。



表情も、笑顔から真顔へと戻る。



「あたし何で高橋にこんなの話してんだろ……」



そう言って息を吐いた岡本さんを満て思わず本から顔を上げて微笑む。



良いじゃないですか、別に。



「初めて好きな物教えてくれましたね」


「べ、別に教えるつもりがあったんじゃ……」


そっぽを向く岡本さん。


「嬉しいです。少し岡本さんの事分かった」




全然自分の事を話してくれないし、何を言っても冷たくしか返してくれなかったから。



自分から嬉しそうにこういうのが好き、とか言ってくれたのはレア。



「友達に会ってたって言ってましたよね?」


今ならちゃんと会話してくれるだろう。


鬱陶しく思われるの覚悟で、聞いてみる。


「うん。
あさみに誕生日プレゼント何が欲しいか聞いておこうと思って」


「……そう言うプレゼントって本人に聞いちゃうの?」








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