君にキス
髪の毛に刃を向けたときだった。

目の前にいる青年があたしの手を止めさせてしまった。

力強いて、冷たくて…少しごつごつしていて


やっぱり男の子の手だ…

やばいッなんか、ドキドキして…る?


『あっ…あの~』

「こんなにも綺麗な髪の毛を切ることはないですよ」


青年はそう言って微笑み、


(ブチッ…)


おもいっきりボタンを引きちぎってしまった。


「クスッ…簡単でしょう…」


そう言ってボタンを制服のポケットにしまい込んだ
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