光の姫は何を見る
まさか…光の姫が見えてない?


『私は貴女だから私は貴女にしか見えないわ』


光の姫はそういうと一瞬の内に消えていなくなった。


「ちょっ…! 今消えるってあり?」


消えた光の姫に対してそう突っ込むと何が向かってくる音がした。


前を見ると黒い玉がこちらに向かってきていた。


「げっ…なんでこっちに向かって来てるのよ」


そう叫びながらあたしは当たらないようにひょいっと横に逃げる。


いつの間にかあたしの後ろには人が居なくてドンッと破裂音がして土埃が舞った。


「ちょっと! 急に攻撃するのはないんじゃないの!?」


突然のことに驚きながらも黒い玉を放った張本人である闇の王に怒鳴った。


「お主が我を無視するのが悪いのだ。それにしても我の攻撃を軽々と避けるとはお主は何者だ?」


闇の王は悪びれる様子なく飄々と答えた。



確かに相手は敵なのだから悪気もへったくれもないけど何かその言い方ムカつくな。





< 101 / 135 >

この作品をシェア

pagetop