光の姫は何を見る
あたしは一体何者なんだろう? なんで光の能力を使えるんだろう。
それに昔のことを思い出そうとしてもなぜか思い出せない。


落ち込みに落ち込んでいたあたしに哀れみなため息が聞こえた。


『匕カリ。話は最後まで聞きなさい!
貴女が光の能力を使えるのは私の生まれ変わりだから。だけどそれだけだと理由がつかないからもう一つ理由があります』


光姫はそこで言葉を止めた。次の言葉が言いづらいことなのだろうか。


あたしが光の姫の生まれ変わり? 初めて知った。そりゃあ前に『私が貴女で、貴女は私』って言われたけどその意味は全くわからなかった。


少しの沈黙があったと思うと光の姫はゆっくりと話だした。


『貴女は私の生まれ変わりです。それに私が気付いた時は貴女は死にかけていました。貴女は幼い頃に交通事故で死にかけているのですよ』



光の姫はゆっくりとあたしが混乱しないように話す。



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