光の姫は何を見る
「初めての任務でこんなことになって申し訳ありません」


赤井さんはとても申し訳なさそうに言って頭を下げる。



「そんなかしこまらなくてもいいですよ。なんとか上手くいきましたしね。
それにそれを言うならカイジ君達に言って下さい。彼らがいなかったらあたしはなにも出来ませんでしたから」


あたしは自嘲気味に答えてしまった。


皆がいたから皆があたしを守ってくれたから技が成功したのだから。
あたしが一人でどうにかしたわけじゃないんだ。


「そうですね。
それはそうと黒羽君はどんな子なんですか？」


赤井さんはニッコリと微笑んで話題を変えてくれた。



「ユキは…黒羽君はとても優しい人です。そしてあたしを救ってくれた人です」


あたしはユキ君との思い出を赤井さんに話した。

赤井さんはとても優しい顔であたしの話を聞いてくれた。




< 130 / 135 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop