光の姫は何を見る
赤井さんと話しているとコンコンと部屋のノックがした。


「はっ、はい！」


まさかノックがするとは思ってなくて驚いてしまい裏返った声が出てしまった。


あたしの様子に赤井さんはクスクスと笑いながらドアに向かって話す。


「君達も気になるなら入ってきなさい」


君達も？


赤井さんの言葉に疑問に思いながらも部屋に入るのを待った。



「理事長気づいてるなら早く言って下さいよ。彼が目を覚ましたので連れてきました」


ミズノ君はそう言いながらもあたしの部屋に入ってきた。その後ろからはカイジ君とフウタ君、ライト君。そして間に挟まれたユキ君がいた。


「ユキ君！」


あたしは嬉しさからユキ君を呼ぶ。


「ヒカちゃん？」


ユキ君はそうあたしを呼びながらもあたしに近づいた。


そしてギュッとあたしを抱き締めた。


「ずっとヒカちゃんに会いたかった…」


あたしの耳元でそう呟くからあたしの顔に熱が集まる。



その様子を見てカイジ君とフウタ君が嫉妬の炎を宿していたけどそれをミズノ君とライト君、そして赤井さんが楽しそうに二人を見ていた。



< 131 / 135 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop