光の姫は何を見る
「ヒカちゃんまで驚くとか酷くない?」


ユキ君はムスッとしながらあたしを見てきた。


「だって急にそう言われたら驚くって」


「ヒカちゃんは僕との約束忘れたの?
小さい時に結婚の約束までしたのに…」


ユキ君は泣きそうな顔をしながらあたしを見つめる。


うっ…可愛い。フウタ君とは違った可愛さがユキ君にはあって狼狽えてしまう。


「こいつどう見ても嘘泣きじゃねぇかよ。騙されんなよ」


カイジ君の言葉にユキ君からチッという舌打ちが聞こえる。


あれ? ユキ君ってこんな子だっけ?


とか思っているとユキ君があたしの肩を抱いてきた。


「へっ?」


突然のことに間抜けな声を出してしまう。


「会わない間にヒカちゃんは人気者になっちゃったね。
でも僕は絶対にヒカちゃんを渡しませんから」


ニッコリとそう微笑みながらも宣誓布告(?)をしたと思ったらあたしから離れあたしの部屋から出て行った。



部屋から出て行ったユキ君を睨みつける4人がいた。



あれ? これってマズイ展開なんじゃ…


そう思いながらこれからのことに頭が痛かった。






【end?】



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