光の姫は何を見る
「すみませんでした」


あたしはガバリと勢いよく頭を下げる。


だって人違いでしかも大きな声で叫びながら指を指していたのだから失礼だ。


「そんな頭下げてまで謝らなくてもいいよ。
僕と兄は一卵性だから顔似てるからね」


茶々木さんの優しい声が聞こえて顔をあげるとニッコリと微笑む茶々木さんがいた。

バックに神々しい輝きを背負いながら…


神です…あなたは本物の神です


感極まって涙が流れそうになってる時に神様が…もとい茶々木さんが思い出したように喋りだした。


あたしは瞬時に茶々木さんの声に耳を傾けた。


「そういえば、今度の土曜日は任務があるから。
しかも白原さん同伴でね」


茶々木さんは真剣な顔でそう言った。


任務…


前に任務という名の能力覚醒はやったことはあるけどそれは所詮バーチャルで本物には会ったことない。

そのことに恐怖を覚えてしまう。


能力だってまともに使ったことないのに皆の迷惑にしかならないんじゃないかな。


ただそんなことを思ってしまう。



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