光の姫は何を見る
13年前―
学院の前で泣きじゃくるような声がした。
俺はなんだろうと思いながら学院の前に行くとそこには緑色の髪をした俺と同い年くらいの男の子が小さくうずくまっていた。
俺は物心ついた時からここにいたから直感でまた捨てられたんだなって思った。
『そんなばしょにいないでぼくのところにきてよ』
そう声をかけながらそいつの肩を揺さぶった。
するとツーッと手から血が流れた。
『なっ…!』
まさか触っただけで能力を使えるとは思わなくて俺は驚いた。
『じ、じぃちゃにしらせないと』
俺は走ってじいちゃんの場所に向かった。