光の姫は何を見る


『手に集中!それが能力を出すコツ』


そうミズノ君に言われてやっているのだけどなかなか上手くいかなくて一瞬出来た光の玉はシュンッて音を立てて消えていく。


「昨日は出来たのになんで?」


ポツリと周りに聞こえるか聞こえないかくらいで呟く。


「それは…まだ力のコントロールが出来てないのではないですか?」


隣にいた緑色の髪をした少年があたしの答えに答えるように言う。


彼の名前は碧山 風太(ミドリヤマ フウタ)。緑色の髪で背があたしと変わらないというほど小柄な少年だ。


碧山君の右手を見ると渦巻くような風が形成されていた。


そういえば碧山君は風を操るんだっけ。


涼しい顔でやってるのを見るとなんだか凹むわぁ。



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