光の姫は何を見る
「そうだったの!?」


まさかそういう意味とは思わなくてスルーしてたけどそういう意味だったのか。


「なに。お前も驚いてるんだよ」


機嫌の悪そうなカイジ君の声が聞こえたけどそんなのは無視だ。


「そっか。あたしは光の姫の生まれ変わりだから能力が使えるのか」


「えっ? 俺のこと無視?」


あたしがしみじみと呟くとカイジ君の声がしたような気がした。


「光の姫から何か貰えたのでは?」


茶々木さんはなんで知ってるんだろうか。



「茶々木さんまで…俺の最近の扱いって」


今度はカイジ君の泣きそうな声がした。


「もう。カイジ君うるさい! 聞く気ないなら隅っこにいてよ!
話が進まないでしょ」


あたしの言葉にカイジ君は隅っこでキノコ栽培を始めたとか始めないとか。




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