光の姫は何を見る
こんなあたしが叫ぶことになったのは今から3時間前のこと――


「皆さん、気をつけて下さいね。特に白原さんは危ないと思ったら自分を守ることだけを考えて下さい」


学校の正門前で茶々木さんはあたし達に言った。


正確にはあたしの方をしっかり見て言った。


「大丈夫です! あたしは自分を守ることしか出来ませんから」


光の姫から貰った力を使った後に倒れて、目が覚めた瞬間に皆が容赦なくあたしに攻撃してくるという無茶なことをされた。


そんなん自分の身を守るために嫌でも防御術を覚えるってものだよ。


その証拠に今現在のあたしは目に見えるか見えないかぐらいの薄い鎧みたいなものをまとえるようにまで成長した。




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