光の姫は何を見る
痛む頭を押さえながらフウタ君の方を見るとそこには真っ黒な髪を持つ長髪の男性がいた。


「あの人どこかで見たことが?」

あたしの呟きに光の姫が険しい声で答えた。


『それはそうですよ。彼が私達の元凶である闇の王なんですから』


「そういえば夢で見たことあるような気がする


ってそんな奴がここにいていいわけ!?」


「ダメだから倒すんだよ」


あたしの声に反応するようにカイジ君の声がして火を宿した剣を闇の王に向かって突き立てた。


「おい! 急に刃を我に突き立てるとは礼儀がなってねえな」


闇の王は腹の底からドス黒い声を出すと、カイジ君の攻撃を意図も簡単に避けたと思ったらドスッと鈍い音をたてた。


「ガバッ」


闇の王からみぞうちをくらったカイジ君はお腹の方を押さえてその場に膝まづいた。


その様子を黙っていたミズノ君達は慌ててカイジ君の元に向かった。もちろんあたしも痛む頭を押さえながらも駆け寄った。



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