SAYONARA
「部活中だったら?」

「携帯見れないから気づけないけど、すぐに電話するか、会いに行くよ。幸い家も近いしね」

 意地悪な心から出た問いかけに彼は真っ正直に答える。

 恋人として言われたらこれ以上ない言葉を残し、彼は再びノートに視線を落とす。

 目が熱を持つのが分かった。

 少し涙ぐんでいることを悟られないように、唇を軽く噛む。
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