SAYONARA
「朝のジョギングに北村さんも誘ってみたら?」

「え?」

 功はあからさまに変な顔をする。

「興味あったりするんじゃないかなって思ってさ。休みの日だけでも」

「そうかな。美枝は運動がからっきしダメだから、そういうことには興味がなさそうな気がするし、あいつの家って遠いから、無理に誘うのも悪いよ」

 彼氏としては当然の台詞かもしれない。

 だが、彼女にしてみれば寂しい言葉かもしれない。

「だめもとでさ。功だって一緒に過ごせたら嬉しいでしょう」

 その言葉に彼の顔が赤く染まる。

 本当に顔によく出ると思う。

「まあ、聞いてみるだけなら」

 功はためらいながらもあたしの話を受け入れていた。
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