SAYONARA
SAYONARAの先に
あれから二週間ほどが経過した。功が動いたのが良かったのか、幼馴染が何かを言ったのか定かではないが、少しだけ二人の状況が変わった。
下校は功の部活が遅くならないときは一緒に帰るようになっていた。功は悪いから待つ必要がないと言っていたが、そうしたいと言ったのは彼女のほうだったらしい。
彼女も少しずつ功に自分の気持ちを伝えているようだった。
いままで恋人同士に見えなかった二人がほんの少しだけそう見えてきた。
彼の言っていた功の誕生日には功が誕生日に美枝からクッキーを貰ったと聞かされた。彼の言っていた意味を悟る。料理の上手な幼馴染を頼りにしていたのだろう。
「先輩」
人の少なくなった昇降口に聞きなれた声が響く。由紀子が立っていた。
「一緒に帰りましょう」
あたしは彼女の言葉に頷く。
あたし達はそれぞれ靴を履くと、外に出た。
外にはまだ温かい光が降り注いでいる。
寒くなる前のほんの一息をつける時間だった。
もう少し経てば本格的な冬が訪れる。
門を出ると、学校から出たという開放感から、ほっと息をつく。
「先輩。あの怒らないでくださいね」
下校は功の部活が遅くならないときは一緒に帰るようになっていた。功は悪いから待つ必要がないと言っていたが、そうしたいと言ったのは彼女のほうだったらしい。
彼女も少しずつ功に自分の気持ちを伝えているようだった。
いままで恋人同士に見えなかった二人がほんの少しだけそう見えてきた。
彼の言っていた功の誕生日には功が誕生日に美枝からクッキーを貰ったと聞かされた。彼の言っていた意味を悟る。料理の上手な幼馴染を頼りにしていたのだろう。
「先輩」
人の少なくなった昇降口に聞きなれた声が響く。由紀子が立っていた。
「一緒に帰りましょう」
あたしは彼女の言葉に頷く。
あたし達はそれぞれ靴を履くと、外に出た。
外にはまだ温かい光が降り注いでいる。
寒くなる前のほんの一息をつける時間だった。
もう少し経てば本格的な冬が訪れる。
門を出ると、学校から出たという開放感から、ほっと息をつく。
「先輩。あの怒らないでくださいね」