王国ファンタジア【氷眼の民】―ドラゴン討伐編―
全ての民族の血を掛け合わせ、ファンタジ国民という新たな民族を意図的に作り上げようという考えだ。
これによって各部族の宗教や習慣などは薄れ、王府に対する宗教的・民族的な不満を払しょくさせようとした……というのが民族統一の表向きの理由。
だが裏の目的は、各部族の戦闘能力の低下を図っていたのだ。
異なる血が混じる会うことで、遺伝的に引き継がれる特殊能力が薄れる。
そんなこととは露にも思わず、差別制度の廃止は決定。中には反発する一族も居たらしいですがね。
さて、差別制度が廃止されたらどうなっただろう?
純血を重んじる一族が多いなか、異なる部族との交配に積極的に取り組んだのが、建国の立役者である五つの民。
自らが模範になる必要もあっただろうが、絶対的な権力を持った者同士、混血になることに抵抗がなかったのでしょう。
それこそが氷眼の民の真の目的。
次第にパワーバランスが崩れ始める中、隣国との戦争が勃発。
その混乱に乗じて、氷眼の民は絶対的地位と権力を得ようと本格的に乗り出し始めた。