王国ファンタジア【氷眼の民】―ドラゴン討伐編―
部屋に侵入する際に扉の鍵を破壊したのが決定打のようだ。
ツメが甘い。
「んな!? 馬鹿って言った方が馬鹿なのよバーカ! それに包帯を取ったのは私じゃなくてエナ……」
気付いた時にはもう遅い。
エナとユリエスはこっそり裏口から逃げていたため、この場にいるのはマルタのみ。
レインの唯一の天敵であるベリルは、セシエルと共に外の様子を見に行くと外出中。
つまり、今この場にレインを止めれる者は存在しない。
「二度と馬鹿なことを起こさぬよう、まずはそのフザケきった脳しょうを凍りつくしてくれる!」
「ベリルさーん! ヘルプミー!」
このチームが手を取り合いドラゴンを討伐する日がくるのだろうか?
それは神のぞみ知ることである。