続・彼女が愛した温もり
『あんたが可哀想だもん』
『可哀想?』
『うん
きっと今の時点で杏里やコーキは絶対に心配してる
他にも洋樹さんや有紗さんとかも。
そんな人たちに私をさらった悪者として見られるのは可哀想。』
私の言葉を聞いて稜は笑った
『カレンはいつからそんな人間の気持ちを考えれる女になったんだよ』
確かに。
私はこんなんじゃなかった。
きっと昔の私は
恋人に連絡したらすぐ居場所を伝えて助けを呼んだだろう。