続・彼女が愛した温もり
『今も昔も俺にはお前だけ
だけど。
お前は俺より遥かに大切なものや人で溢れている。
だろ、カレン?』
妙な雰囲気がだだっ広い部屋の中を支配する
きっと、普通なら私たちの再会の雰囲気など
今のように妙なものだったはず。
なのに、私たちの雰囲気は比較的和やかだった、
だから、昔は当たり前だった
稜の怒った時だけ明らかに低くなる声も
私たちの確執も
やっと現実味が出てこようとしていた。