続・彼女が愛した温もり


『あ、あなたに私の気持ちなんて分からない!
子供を産んだあなたに私の気持ちなんて分からない!』

唯さんがヒステリックに叫んだ。


『じゃあ、あなたには私の気持ちが分かるの?
不妊治療の末にやっと娘を授かった私の気持ちが分かるの?』


『はぁぁ…』
パパが頭を抱え溜め息を漏らした。


なるほど…
だから、ママが以前私に子供が産めないと言ったんだ。。。


『不妊治療…?
香織さんは香玲ちゃんを…不妊治療で…?』

『そうだよ
どうしても子供が欲しくてな…
やっと授かったのが香玲だった。』


完全に置いてかれている。
大人たちが言い争いをしているせいで
私どころか稜まで巻き込んでしまった。

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