続・彼女が愛した温もり


゛出よっか?″

耳元に熱い吐息と声が小さく響いた。


頷くと稜は私の手を握りドアを開けた。

と思ったら、いきなり
手を離し背中を押した。

『ちょっ…!何なの稜!?』

『前見ろよ』

くいっと顎で前を指した。

そして前には

『コーキ…』

だった。

『じゃ、後はよろしく。』

稜は手をブラブラさせて病院を後にした。

どうやら気まずい雰囲気はあの部屋だけではなかった。

ココも、結構気まずい…


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