続・彼女が愛した温もり


『なぁ、首のソレ隠せよ?
あと体中所々にあるから』

コーキに鏡を差し出され首を見ると
赤い跡が生々しく小さく花びらのように咲いていた。


『やるね~』
笑って茶化すと

『それくらい証付けといた方が激しいだろ』
と、笑いかえされた。
服から覗いた胸の谷間の近くにもマークはあった。


『あ!あと、帰ってきたら俺の実家行くから』

『えー‥大丈夫なの?17の嫁って‥?』

『あー全然大丈夫だってよ
もう俺が結婚するだけで嬉しいらしい。

で、母親がカレンがしばらくいないって伝えたら会いに行くって行ってるんだよ‥
冗談だと思うけど、もし会いに来たら軽くあしらってやってくれ』

『わかったわかった~』

この時、冗談だと信じ込んでいた事を私は後ほど後悔する。

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