続・彼女が愛した温もり
『ねぇ、あのさ
このマンションってペット禁止?』
『いや、違うよ』
『なら、ペット飼っていい?』
『ペットか…いや、俺さ‥‥』
『分かった‥
じゃあ、ママんとこ帰る
で、出産してママと二人で育てる』
『‥‥』
『で、赤ちゃんにはパパがいない寂しさなんて感じさせないくらい愛して愛して幸せにする』
『‥‥』
『何か言ってよ‥‥』
一人で喋ってると虚しくなってきた。
『いや‥考えただけでゾッとした…』
『ふふ、別に冗談だよ
ただペットは飼うからね』
『あぁ、好きにしてくれ…』
テンションが明らかに下がったコーキに笑ってしまった。
可愛いな、なんか。
茶色に光る髪を見ると
私も茶髪にしたくなった。
すると、いきなりコーキが立ち上がり寝室に向かった。
戻ってきたコーキの左手にある小さな箱を見て、思い出した。
指輪…
存在忘れてた‥‥
取りに帰らなきゃだ。
コーキが私の目の前に座って髪を掻き分けて耳に触れた。
顔が近い‥‥
そして、どこまでも自分がコーキに惚れてるんだと
胸のドキドキから感じ取れる。