続・彼女が愛した温もり
『そ、そんな愛のない結婚なんて…』
愛はある。
カレンの事ちゃんと愛してる。
『だいたい橘くん結婚とか興味無いって…』
確かに無かった。
けどカレンに出会って家族が欲しいと思った。
『しかも、橘くんにパパとか似合わない!』
そ、そうなのか…?
我ながら自分は子供好きだし父親とか向いてるかと‥。
『まぁまぁ、有紀さん落ち着いて‥』
裕二が有紀さんを宥めつつ、口パクで俺に『おめでとう』と呟いた。
カレンとの惚気話を俺から逐一聞かされていた裕二はさぞ迷惑だっただろう。
『しかし、コーキが愛しのお姫様と体も結ばれたなんて聞いてないぞ~』
誰もいなくなった会議室で裕二が笑いを含んで言った。
『そんな事まで言うかよ‥』
『可愛かっただろー?ベッドの上でのカレンちゃん』
そりゃあもう可愛かった‥
白い肌に赤く染まる頬、色っぽい声
っておい‥
エロ親父みたいになってしまったじゃないか‥。
でも、可愛かったなカレン…
普段も可愛いがベッドの上では色気が増していた。
しかし、カレンともついに結婚だし
子供も生まれるし
幸せだな、俺。
またニヤけた俺に裕二が苦笑いを浮かべた。