ラブミーアゲイン
…消えなくていい。
いつまでも俺の頭の中に貼りついていればいい。
じゃないときっと、俺は綾芽も失ってしまう。
「…ユキ、さ…?」
「……起こした?」
「ん、…だいじょーぶ、です……どうか、しましたか」
まだ半分夢の中、な状態の綾芽が、眠そうに俺を見上げた。
のろのろと喋る綾芽に思わず笑いながら、ぎゅっと綾芽を抱きしめると、それに反応した綾芽はそっと俺の背中に手をまわしてきた。
シャンプーの香りが鼻をかすめる。
綾芽の体温を感じてホッとすると、途端に眠気が襲ってきた。