学園ぷりんせす



「そういえば今日は丈だな、矢崎が待ってるだろうから早く行け」

「…先、失礼します」


ガタッと椅子を引き、俺は生徒会室を出た。

俺は一人で廊下を歩くと、必ず周りの奴らに陰口を叩かれる。そして今もだ。


「ねぇ、あれって…」

「あの人って元ヤンって噂あるけど…」


そもそも何で俺が元ヤンなんだ?これだから噂は嫌いなんだ…

そんなことを思いながら、俺はグラウンドへ向かった。そこにはやる気満々の女が立っていた。


「上原く…あれ?体操着は?」

「…ない」

「先輩達に貸してもらえば?」

「…いいって」

「でもグラウンドの土がズボンに付いちゃうよ?」

「………。」


この女…俺の嫌いなタイプだ…



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