学園ぷりんせす



麗さんは麗さんで、暑いからと言って半袖を脱ぎ、上半身を見せびらかした。

女子の黄色い声でグラウンドが揺れた。


「桜、丈。生徒会の仕事頑張ってるか?」

「はいっ!頑張ってます!ところで…何で半袖脱いだんですか?」

「お前にアピールしてんだよ。求愛行動ってやつかな…」

「きゅ…きゅあ…?」

「オスがメスにやる行動だ。そんなのも知らないのか、桜は。可愛いなあ」


この人バカじゃないの?


「矢崎!」


麗さんに続いて、最も厄介な神さんが来た。


「神さん?どおしたんですか?」

「今から『第12回!チキチキ!お子ちゃま三輪車レース』に出るんだ。もちろん応援してくれるよな?」

「はいっ!」

「もしよかったら…俺様が1位になったら、デートし…」

「中里おおおおおおお!始まるからさっさと来い!!」

「ちょ、先生待って!」


神さんは担任に捕まり、スタート地点に引きずられていった。

神さん、ツイてないな…
しかし生徒会長がお子ちゃまレースて…



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