学園ぷりんせす


「なぁ」


私の目の前に現れたのは上原くんだった。


「…俺のクラス喫茶店やるじゃん?それで俺とお前で買い出しだって」

「2人で?」

「…あと+3」

「いつ?」

「今から。」


私はどこかのコントのようにずっこけそうになった。急すぎだって!


「…どうせ用事無いだろ?玄関で待ってるから早めにな」


そう言うと上原くんはかばんを持ち、生徒会室から出た。


「桜ぁー喫茶店で何すんの?コスプレ?」

「そうですよ」

「矢崎は何のコスプレするんだ…?」

「えっと…め、メイドです…」

「メイドォ!?」


それを聞いた3人は顔を見合わせた。


「メイドは王道すぎるっっけど〜〜っっ最高…!おい麗!カメラの準備は!?」

「完璧。前はこのカメラで商売してたからな」

「僕、メイドより巫女さんのほうが好きだけど、桜ちゃんがメイドするっていうなら巫女なんてどうでもいいや!」


早く買い出しに行かないと、と思い、わいわい騒ぐ先輩達に「また明日ね」という言葉を残したが、みんなには届いていなかった。
私は玄関へ向かった。



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