学園ぷりんせす
「あれ〜?よく見ると海で会った可愛い子ちゃんじゃない?」
「…知り合い?」
上原くんは怖いお兄さんと私を交互に指を指す。
「知り合いも何も…おもいっきり股間蹴られてあの後しばらく動けなかったんだからな」
「あっあのビーチバレーのときに会った人達ですか?久しぶりですね!」
「久しぶりと言っちゃあ何だが、ほら。前は遊んでくれなかったろ?だから遊ぼうぜ」
私の腕をぐいっと掴み、お兄さんの胸の中に突っ込んだ。
とんでもないほどの苦いコロンが鼻をつく。
「ちょっ…私達、これからカフェに行くんで離してください!」
「この上目使いといい、この制服といいたまらんな。ぐへへ」
お兄さんは近くにいる仲間と笑っている。その笑い声と笑顔が不気味だった。
お兄さんは私の頭の後ろに手を支え、私の顔とお兄さんの顔がだんだんと近くなっていった。
私は怖くなり目をぎゅっとつむった。
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