学園ぷりんせす


うなじが目に入り、なんか変なスイッチ入ったから、矢崎の太ももをするりと触った。


「麗先輩…?」


そう言うと矢崎は俺を見た。
大きな瞳が俺を見る。
吸い込まれそうな気持ちがした。

俺が一回瞬きをすると、もう俺の腕には矢崎はいなかった。


「麗!テメェ何してんだよ!おっ、俺様のに触んな!」


声のするほうを見ると、糞生徒会長の抱きしめているのは、矢崎だった。


「神のくせにかっこいー!」

「……修羅場…」


なんか、胸が痛い。
なんで矢崎がいなくなると、空っぽのような気持ちになるんだ…?

今までいろんな女と遊んできたけど、こんな気持ち初めてだ……





「お前、麗に触ったよな?何?凍り鬼してんの?」

「…何のことですか?」



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