学園ぷりんせす


「私、そろそろお風呂入って寝なきゃだ!じゃ、秀くんおやすみ☆」

「桜ちゃん!待って!」


桜ちゃんが部屋に戻ろうとしたとき、僕は桜ちゃんを引き止め、ほっぺにキスをした。


「しゅ、秀くん…!?」

「おやすみのチューだよ…!」


桜ちゃんはニコッと笑って、僕に手を振って部屋に戻っていった。


「……っ…うぅ…」


僕は涙を流しながら、自分の部屋に戻って、声を殺しながら泣いた。

高校生にもなって泣くなんて恥ずかしい。しかも男だし。

僕の告白がスルーされたから泣いてるんじゃなくて、僕にはまだ魅力が無いんだと僕自信に言い、泣いている。


朝になり、鏡を見ると少し目が腫れていた。


「秀くーん!海行こー!!」


桜ちゃんが呼んでいる。


“僕がもっと魅力なる男になったら、桜ちゃんにもう一度告白する!!”


そう胸に誓い、僕は桜ちゃんに笑顔を見せ、桜ちゃんのもとへ走った。




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