たった一人の親友へ
浮気は最低なやつのやることだ

翔が言い続けてきた言葉


それを自分の彼女にされてしまった翔は

どれだけ辛かったんだろう


自分にも落ち度があったから

そう言った翔は

あたしが見たことがないような

悲しい顔をした


それだけゆいちゃんのことを真剣に考えてたから


よりにもよって

ゆいちゃんの浮気相手は

翔の友達で


信じてた人に裏切られるってこういう感じかな?

なんて無理して笑うから


あたしは思わず翔を抱きしめる




抱き合う

これほど人を安心させる方法はない




「俺、もうさなだけでいいや」




また一つ増えた


あたしの


宝物


翔の優しい言葉


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