たった一人の親友へ
大きな目を更に大きく開いたゆいちゃんは

あたしの目を一点に見つめ

「はい・・。」

と言った



「話して下さい。」


「私・・本当に最低なことしたって分かってます。

翔、付き合った当時から浮気なんて最低だって言ってたし。

でもあたし寂しくて。

翔がどんどん遠くに行っちゃうみたいで怖かった。

いつも周りからの女の子の目を気にして…
その度にやきもち焼いてる自分が情けなくて。

そんな時に翔の友達が相談に乗ってくれたんです。


最初はそんなつもりなかった。

でもちょっとしたことで翔と喧嘩して・・

何であたしだけ?って
翔はいっぱい女の子から言い寄られて楽しんでるのに。

そう思ったら止められなくなって・・

でも翔を失って初めて気付きました。

彼がどれだけあたしに必要な人か。

どれだけ私は翔に支えられてきたか。


お願いです。もう一度翔と会えるように協力してくれませんか?

あたしさなちゃんしか頼れる人いなくて・・

翔のこと何でも分かってるんですよね?

助けてほしいんです。

私例え翔と別れることになっても、最後にちゃんと話したいんです。

お願いします。」




そう言ってゆいちゃんはあたしの前で泣き始めた



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