たった一人の親友へ
友香は隆也ともっと話したい!!なんて

ブーブー文句を言いながら

自分の部屋に戻っていった

あたしの部屋に入る隆也

いきなり二人きりになると空気が重くなる


「さな、髪切ったね。」

「えっ?
あたし言ってなかったっけ?」

「うん。俺長いの好きだったのになぁ。」

寂しそうに言う隆也

こんなことすら分かり合えてないくらいの、あたしと隆也の微妙な距離


「あのっ。あのね・・・・」

やばい

また泣きそうだ

ほんと自分が嫌になる


「あのさぁ、泣かれると抱きしめたくなるんですけどぉ。」


そんな可愛いわがまま今言わないでよ

あたし今から最低なこと言うんだよ?


「さな。キスしちゃうよ~」


涙が出る

必死で重い空気を変えようとしてくれる隆也

本来ならこんなこと口が裂けても言わないキャラなのに。


「ごめん。ごめんね。隆也・・・」

こんなことしか言えないあたしを許してください


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