たった一人の親友へ
「じゃじゃーん」


翔の指の先には大きなバイク


黒くてとにかく大きい


「翔、どうしたの?これ」


「どうしたって……

買っちゃった」


「免許は!?」


「取ったよ。とっくに。

ほら〜ぐちゃぐちゃ言ってないで、これ被って」


渡されたのはピンクのヘルメット


「それ、さなの専用だから!ちなみに俺の後ろに乗るのお前が初めてー」


嬉しくて


嬉しくて


期待しちゃうよ


「しっかり捕まっとけよ!」って


あたしの腕をぎゅっと握って


自分の腰に手を回す


翔の背中は大きくて


温かくて


安心できる


大好き


好きすぎて


自分がどうにかなっちゃいそうだよ


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