たった一人の親友へ
次の日の朝
今日は個人での自由行動だ

それにもかかわらず昨日と同じ四人で行動してることに、単純に嬉しさを覚えた

地元で有名な猿が見れる公園
そんな場所ではしゃげる和歌子とけんたがすごく可愛く見える
数週間前のあたしならくだらない、なんて思ってたんだろうけどね


翔とあたしはベンチに座って当たり障りのないことを喋ってた
翔が核心をついたのは話しが一段落してからだった


「さなさぁ、何か俺らに言いたいことない?」


何となくドキッとしたけど
あたしはとっさに首をふった


「前から思ってたんだけど、心の底から笑ってない気がする。
何かあるならさ…俺たちだって力になれると思うし。」


黙り込むあたし


「最初はまじで最低なやつだって思ったよ。友達のこと物みたいに扱ってるやつって。でもさぁ、今現在こうやって友達になれたんだから。」


友達…?
あたしたち友達なの?



「まぁゆっくりでいいからさ。自分の気持ちに整理がついたら相談でもしてよ」




胸が締め付けられた

鼻の奥がツンとして、目から温かい何かがつたってくるのをあたしは止められなかったんだ

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