たった一人の親友へ
あたしね


翔と出会えて本当に幸せだった


もし翔と出会ってなかったらって思うと怖いくらい


あたしは翔にもらうばかりで


何もしてあげられなかったね


いつもわがままなあたしを


そっと優しく抱きしめてくれる翔は


あたしにとって唯一の存在でした


翔はあたしが持ってないものをたくさん持ってて


いつもそれがうらやましかった


好きで好きで


本当に大好きで


それでも届かないあなたは


あたしの前に魔法のように現れて


魔法のように消えていった


翔が死んでしまったと聞いた時


あたしはどうしていいか分からなくて


今まで翔に頼ってばっかだったあたしが


突然一人になったから


寂しくて


もう一度だけ


たった一度だけ


あなたの笑顔が見たかった


あたしの心を照らす


魔法の笑顔を

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