たった一人の親友へ
夏が過ぎ、秋が過ぎ。

季節の流れを肌で感じながら
あたしたちは受験という大きな壁にぶつかっていた



卒業したらみんなばらばらの道に進む。

そう思うと何だかすごく悲しい

初めて信じることのできた最高の友達だったから



高校に行ったらどうなるんだろう

そんな不安を抱えたままの毎日だった


翔は見た目に反して頭は良くて、県内一の公立を狙ってる


あたしはと言うと、中の上くらいの私立高校に推薦が決まってた


公立受験組と推薦組
それだけでも温度差があるのに、更にトップの高校なんて……


ますます会えないじゃん。




そんな寂しい時に支えてくれるのはやっぱり隆也で


きっと隆也はこの頃からもうあたしの気持ち知ってたんだろうね




< 37 / 265 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop