たった一人の親友へ
あたしが隆也と別れた日


翔は朝まで一緒にいてくれた

翔が買ってきてくれたホットコーヒー
ちょっと苦かったけど、この味は一生忘れない




この日翔はあたしに





“一生友達でいような”





って言った

彼女はいつか別れが来るかもしれない
でも友達なら一生続くじゃん?って


嬉しいけど重い言葉

逆に言うと
彼女にはなれないってことでしょ?


それでもあたしは翔といれるこの時間を大切にしたかった


あなたの一番の親友でいられればそれで十分だった


そう思ったはずなのに




人間はなんて欲深い生き物なんだろう




< 49 / 265 >

この作品をシェア

pagetop