たった一人の親友へ
連絡を取らなかった三ヶ月の間

一度だけ翔とゆいちゃんの姿を見かけた

二人で仲良く手をつないで歩いてる姿


見かけた時

心臓が飛び出そうなくらいドキドキして

身体が震えた


けれど不思議と涙は出なかった

ただ胸の奥がキュッと締め付けられて

その後チクッと痛む感じ





この間隆也が言ってくれた言葉

「無理して忘れる必要はないと思う。
そういう風に思っちゃうと、さらに忘れられなくなるから」





そうだよね

無理して忘れる必要ないよね

そういう考えが出来るようになった時

心がフワッと軽くなった




今まで罪悪感しか生まれなかった自分の恋

だけど今はちゃんと認められるよ



< 89 / 265 >

この作品をシェア

pagetop