泪の花。
どうか…


どうか時間よ止まって下さい。


そんな叶う筈のない願いを祈り続けた。

そして


金曜日…



明日だ…明日来ちゃう。

お母さんの言う事なんか聞かずに、どこかへ行ってしまおうか?



そうしよう。


荷物を片手に玄関に手をかけたその時…


あれ?


うちの玄関自動ドアだったっけ?


そう思うくらいタイミングよく開いた。



風が、ヒュウと入ってきた。

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