泪の花。
冬休みも終わり、始業式が終わった教室で1人残って


雪止まないかな?


と外を見つめていた。




『疑うより信じなさい…か。』


何かで読んだような言葉を思い出して、知らない間に声に出していた。



「おっ、良い事言うね」


誰も居ないと思っていた教室に、また…アイツが居た。


『さすがストーカー、気配消せるの?』



「そんな高等技術を俺が使えるわけないだろ?それに、いい加減名前呼んでよ。」


『イヤ』


「なんでだよ。」


『変態の名前とか、どーでもいい。』


「変態って!!」


と、落ち込んだ様子。



何なんだコイツは…頭の中がサッパリ理解出来ない…


いや、したくないけど。


『さっさと帰んなよ』


「さっきの言葉だけどさ」


無視ですか?


「疑うより信じる事が出来るやつなんていないと思わねー?俺は絶対に無理。どんなに偉い坊さんだって人の子なわけだし?疑うって自分を守る為でもあると思うんだよなぁ。」


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